選挙制度改革が必要

徳州会事件に絡み、田村憲久・厚生労働相が5月に医療法人徳洲会グループ幹部らと料亭で会食していたという問題が浮上している。

 

グループ幹部が会食後、「田村大臣から『園田修光氏をよろしく』と頼まれた」と傘下病院幹部に伝えていたことが17日、関係者の話で分かった。

 

当時、徳洲会グループは7月の参院選に向けて、比例代表に出馬する園田氏の支援活動を全国の傘下病院などに指示しており、活動に弾みをつけるために伝えられたとみられる。

 

徳洲会グループ本部は4月、「参院選で園田氏をグループを挙げて支援することになりました」と傘下の病院や社会福祉施設に通知。これを受け各病院・施設の職員が選挙運動に向けた名簿集めなどを始めた。

グループの最高幹部4人が東京・赤坂の料亭で田村氏と会食したのは5月17日ごろ。関係者によると、この席で田村氏が園田氏と同期当選の仲であることから、園田氏の選挙のことも話題になったという。田村氏は15日の衆院厚生労働委員会で、「(徳洲会側と)今般の捜査に関わるような内容を話したことはありません」と述べているが、徳洲会が病院職員らを使った選挙運動をしていることを、かりに田村氏が認識していた場合は、大臣の資格にかかわる問題なのだ。

 

こうした問題などを見るに、徳州会事件など氷山の一角だと考えるのは至極当たり前である。

 

選挙については、以前より多くの問題がとり正されてきた。実際政治が国の舵である以上、その政治を取り仕切る議員の選択は、これからも国民として大きな課題である。

 

しかし、現代の選挙の形態は、実に大金を要し、誰でも議員として、国政を目指し立候補できるといった内容ではないのである。これでは庶民の声が政治に反映して行かないのも、至極当たり前の事と成ってしまう。庶民の声が反映しない限り、政治の改革はなされないのであり、自由民権運動の趣旨が為されないというのは、当然の結果なのである。

 

まずは選挙に出馬する条件の見直しをし、費用の削減を視野に入れた取り組みが、必要不可欠な優先問題なのであり、若い代議士からも同様の声が聞こえているのである。

 

 また、現在問題視されている一票の格差の問題も改革しなければならない要因の一つだ。今年7月の参院選での最大格差は、議員定数一人あたりの有権者数が最少(約24万1000人)の鳥取選挙区と、最多(約114万9000人)の北海道選挙区との間の4・77倍だった。前回2010年は最大5・00倍、その前の17年は4・86倍。昨年12月の衆院選での最大格差は2・43倍で、最高裁は2007年選挙を巡る2009年の最高裁判決が、選挙制度の仕組み自体の見直しに言及し、抜本改革を求めた点を重視。この判決から約3年9カ月を過ぎても「4増4減」の定数是正にとどまったとし「国会が選挙制度の改革に真摯に取り組んだかは疑問だ。是正案を国会に上程すらできなかったことに合理的理由はない」と述べ、本年11月20日にこの選挙を「違憲状態」とする判決を出した。

 

また、最大格差2、43倍だった昨年の衆院選を巡る訴訟では、一審の高裁段階で「違憲」とする判決が相次ぎ、広島高裁と同高裁岡山支部は戦後初めて選挙無効を命じる判決を言い渡した。

 

7月の参院選を巡っては、全国の14高裁・高裁支部に起こされた訴訟では最初の判決であり。ほか弁護士グループも東京、広島両高裁に提訴しており、12月26日までに計16件の判決が順次言い渡されるのだが、これを機に現選挙の形態の見直しをし、『平等』な選挙に見直すべきであり、大いに期待したいところである。